経済学科

経済学特別講義A(10月17日:第4回)

2014.10.29

お知らせ
経済学特別講義A(10月17日:第4回)
経済学特別講義(10月17日)
 
10月17日(金)の経済学特別講義(A)(3講時(13時10分から14時40分))において,財務省北海道財務局理財部金融監督官の村上勝彦氏がゲストスピーカとして講義されました.
 
講義題目は「我が国の金融行政2(各論的)」でした.講義は,12枚のスライド資料を使い,丁寧に,金融機関の構成,金融機関の機能,間接金融と直接金融の違い,預金取扱金融機関の業務と収支,次に,金融機関が取り扱う金融商品,さらに,金融犯罪に遭わないための知恵について話されました.特に、金融資産の運用機関としての金融機関の業務とその収支の説明との関連で,金融機関が収支を悪化させ,その業務を滞らせることのないように,財務局が金融機関を検査?監督していることを話されました.
経済学特別講義A(10月17日:第4回)
講義は,先回の講師,財務局理財部長の井上泰延氏と同様に,北海道財務局が財務省の出先機関としての業務のほか,金融庁から委任された金融機関の検査?監督などの業務を通じ地域貢献を行っていることの説明からはじめられました.
 
次に,金融機関が,民間金融機関と公的金融機関(日本政策投資銀行など)から構成され,民間金融機関は,大きく分けて,顧客から預金を受け入れて間接金融を担う銀行などの預金取扱金融機関と,預金を扱わない非預金取扱金融機関から構成され,後者は,保険会社のほか金融商品取引業者などがあることを解りやすく簡潔に説明されました.
 
そして,銀行などの預金取扱金融機関の金融仲介機能(小口の預金を集め,最終的貸し手に融通する機能),資産変換機能(短期の預金を長期の融資に変換する機能),信用調査機能(金融仲介の安定性を維持するために融資先の返済能力などの調査)について説明されました.さらに金融が,預金取扱金融機関を介する間接金融と,第三者を通さない直接金融からなることを説明され,そして,預金取扱金融機関の業務と収支について説明されました.この金融機関の収入は,融資からの利息収入,余裕資金の有価証券への投資からの収入(利息や配当収入など),為替業務や金融商品の販売からの手数料(役務取引などの収入)などから構成され,他方,その費用には,預金利息の支払い,人件費?物件費,貸倒引当金などの費用があることを説明されました.
 
最後に金融機関が取り扱う主な金融商品の特徴やリスク,さらに,金融犯罪に遭わないための知恵,について話されました.特に,金融商品の基本的な特性を知ることによって,無用な損害を被ったり金融犯罪に遭ったりしないように,ということを強く強調されておりました.質疑応答では,財務局の金融監督業務の範囲に関する質問やインターネット取引の功罪についての質問に適宜返答されました.
 
講師をお引き受け頂きました,財務省北海道財務局理財部の村上勝彦様には深く感謝致します.
 
 
経済学部 久保田 義弘
  • 発行日: 2014.10.29